【サポート編】文教分野での歴史と実績。教育現場に寄り添うサポート体制

今回はPhollyの販売パートナーである日本事務器の渡辺さんに話をお伺いします。

日本事務器株式会社
渡辺さん

- Phollyはプロジェクトとしてスタートして10年近くになります。最初にどのようにパートナーシップに至ったかの経緯をお教えください。

渡辺:率直にお話ししますと、本当に偶然なんですね。弊社の役員が自分の住んでいる石神井公園に面白い会社を見つけたと。それがMogicさんでした。

- ローカルな石神井つながりの遭遇なんですね!

渡辺:そうですね。当時は役員が医療系を担当し、私が文教系をやっていましたので「一緒にMogicさんのeラーニングシステムの話を聞いてみない?」というのが始まりです。
1、2回打ち合わせをして文教分野で流行っている分野を共有した時に、eポートフォリオの話がありました。
当時eポートフォリオはちょうどバズワードみたく、実態が決まっていないのですが、よく話題にのぼっていたんです。これからはeポートフォリオが注目されるだろうとなったらMogicさんから「じゃあ、それうちが作りましょうか」と話をいただきました。

- eラーニングシステムの話から、eポートフォリオという新しいシステムの開発という流れに発展していったのですね。

渡辺:そのため、Pholly(フォリー)の名前の語源もeポートフォリオが少し影響しているんだと思います。ただeポートフォリオとして決まったサービスが世の中になかったものですから、eポートフォリオとして必要な要素とLMS(Learning Management System)のいいところを併せ持つシステムをプロトタイプとして作っていただきました。
それを教育のイベントを通じてお客さまに見ていただき、意見が集まったところで、さらに全部一回作り直す形になっていったんですよね。

- まだ存在しないコンセプトのサービスだから、意見を吸い上げながら議論して作り上げられたのですね。では、日本事務器さんとしてPhollyのセールスポイントはどう考えられているのでしょうか?毎年バージョンアップもされていますし。

渡辺:意外と最初と変わらないポイントが多いです。数字やスペックに表せないところなのですが、誰でも使える点、つまり使いやすさですね。ほとんど操作説明をしなくても渡せばその場から使い始めてもらえますから。もちろん当初と比べて相当機能が増えたのでフルオプションだと多少説明が必要になりましたが。
それでも他社のシステムやMoodle(ムードル)に比べると、圧倒的にやっぱり学生にとっては使いやすいシステム、直感的に使えるシステムになっているんじゃないかなと思います。そこが一番の売りですね。

- お客さまに見ていただいたり、使っていただいた後のフィードバックも、反響が多いのは操作性でしょうか?

渡辺:お客さまに導入事例のインタビュー取材をした時に必ず言われるポイントの一つですね。私は図書館システムも担当していますので、他のシステムと比較した際の問い合わせ数の違いは分かります。他システムだとそもそも使い方が伝わっていなくて問い合わせがくることが多いのですが、Phollyの場合にそういう質問はほぼないですね。不具合だったり、イレギュラーな使い方でのエラーだったりします。本当に操作の問い合わせはほとんどないんですよ。ですから、今でも使い勝手の良さは維持できているのではないかなと思いますね。

- さきほどもありましたが、当初と比べてかなり機能が増えてきました。そこも踏まえて、日本事務器さんのオススメ機能、追加してよかった機能があれば教えてください。

渡辺: Phollyの最初バージョンで言えば、アプリ化ですね。というのは、いまだに競合サービスも専用アプリを持っていませんから。それは御社の英断だったと感じています。かなり大変だったと思うんですけど、英断だったなと思いますね。
最近では、毎年のように目玉機能を付けてきているので、それぞれインパクトがあると思いますが、中でも動画配信はすごく良かったですね。動画配信は、すべて自前で作らずに外部の動画配信パートナーと連携して一つに作り込んだのが理想的でした。お客さまにとって、別途動画配信会社と契約してつなぎこむ過程が不要になりますから。Phollyを使っているだけで、自動的に動画配信も使えてしまうという利便性ですね。
Phollyの管理画面の使い勝手の延長に動画配信がシームレスに追加されたので、お客さまは新しい操作を覚えなくてすみます。
現在はあちこちでシステム化が進んだ分だけ、お客さまは複数のツールを使いこなさなきゃいけなくなっています。ですから、一つでも操作を覚えなくて済むように動画配信を裏側で組み込んだのはすごく良かったなと思いますよね。

Phollyはアプリ版も提供している

- 他社のサービスだと、機能ごとにあちこち画面が遷移しながら使うのが一般的なのでしょうか?

渡辺:そうですね。連携、連携で、あちこちに行ったりしてやっています。教材のサービスと連携したと言われても、画面がちぐはぐなんですね。現在操作している画面から違うシステムの画面にいくのですが、元の画面を閉じてしまうとデータが送信されなかったりします。管理者はそんなこと分からないからつまずいてしまう。難しいですよね。
Phollyは、APIが用意されているから他システムとシームレスで連携できるんだとは思っています。

- もう少しお客さまのニーズについて深くお聞きしたいのですが、Phollyに興味を持ってくださるお客さまや実際使ってくださるお客さまはどういう方が多いのでしょうか?

渡辺:初めてLMSを導入するお客さまが多いです。まずはそこが目を引きます。他社のシステムからPhollyに乗り換えるというより、初回の導入で選ばれるケースが多いと思います。
理由を聞くと、やはり使い勝手がキーになっているんですね。今までLMSを導入してこなかったのは、学校としてIT化が遅れていたり、先生があまり熱心じゃなかったりと、システムに対してネガティブな雰囲気があるんだと思います。
そのお客さまがいよいよ導入する際に選ぶ基準が、単純に機能の多さだけではないと。「これならうちの年配の先生たちでも大丈夫そう」と選ばれる。つまり、何度も出てきていますがマニュアルなしでも使えそうな雰囲気を感じ取ってもらっているんだと思います。あとはやっぱりクラウドですから、オンプレミスと違ってすぐ環境ができるのも大きいです。いつでも始められて、いつでもやめられますから。
従来のシステムだとあらかじめこういうサーバーとこういうネットワークを用意しないと始められない、ということがありました。やりたいと思ったらすぐライトに始められるところが良かったかなと。
特にコロナが始まった時に、3月に発注が来て4月に使いたいというケースがあったじゃないですか。あれは大がかりなシステムだと対応できなかったと思うんです。あれはいろいろ大変でしたけど(笑)。大変ではありつつも、対応を実現できたのはPhollyだったからこそではないでしょうか。

- コロナ禍の前後でシステム導入全般に大きな変化はあったのでしょうか?

渡辺:そうですね。コロナ禍にオンライン授業が普及しましたが、ほぼコロナ以前の対面授業に戻していますね。オンライン授業を残している大学の方が少ないです。
ただコロナ禍の数年間で、お客さまがノウハウを得たところがあります。
例えば、講義を動画としてアーカイブしようという動きがあります。こういうアクションは元々コロナ禍前にあまりなかったのですが、コロナ禍で学生が動画をいつも見られるのに慣れてきて、先生がその学習効果を認めた結果、じゃあコロナ禍後にも動画は残していこう、と。全般にデジタル化の意味では、コロナ禍で大きく進みました。

- 以前の対面授業に戻りつつも、便利になったところや良かったところを取り入れて進化しているのがコロナ後の動きなんですね。

渡辺:紙はだいぶ減っていると思いますね。ストレージに置いているから、そこで各自で見てねというのが、コロナ禍後はスタンダードになりました。コロナ以前は必ず授業前に何百枚も学校の高速のプリンターでガーっと印刷して配っていました。それはもうなくなっていると聞きます。

- 文教分野以外でもコロナ禍後の導入は進んでいるのでしょうか?

渡辺:病院の院内教育で注目されてきました。2、3の病院から問い合わせがあって、確実にニーズもあるし、Phollyで課題を解決できるイメージがします。看護師は常にずっと新しい技術をキャッチアップしなければならないし、新しい薬や新しい治療法が出てくればそれを学んでいかなければなりません。さらに看護師としてステップアップをするために資格を取らなければならない。いろいろな角度から学ぶ環境が必要で、そのツールとしてPhollyが最適なのではないかという気がしています。
医療系に特化したLMSがないんですよね。ですから、企業向けか、学校向けのLMSを無理に使うわけですが、その中でPhollyは手軽さやコスト面で病院の教育に向いているのではないかなと思っています。

- 病院で使われる場合、教材は専門的になるので自前で用意されているケースが多いのでしょうか?

渡辺:そうですね。すでに導入された医療機関の話でいきますと、医療や看護は動画やコンテンツは揃っているのですが、大学の授業のように講義の動画をみてテストを受けるだけだと足りないんですね。認定看護師でいえば、講義を受けた後にきちんとレポートを書かせます。なので、単純なeラーニングよりももう少し講義を受けた後のプロセスが重要になります。先生とのコミュニケーションを含めたステップが必要なのでeラーニングの機能よりレポートが中心になっているLMSのほうが向いているのと感じています。

- 最後にPhollyのシステムを導入する際のサポート体制をお聞かせください。実際に最初だとどのようなサポートが必要になってくるとお考えですか?

渡辺:契約をお申し込みいただくと、キックオフの会議をやります。ですが、キックオフの前にすでに提供するシステム環境をMogicさんに用意いただくので立ち上がりは早くなります。
Phollyは他社のLMSよりかなり手間が少なく、ステップは4、5個しかありません。ユーザー登録、科目登録、履修登録というステップをきちんと説明させていただいてから、それ以降はお客さまの作業分担をお手伝いします。
むしろ一番力を入れているのはシステム環境を構築するより、先生や学生にどう周知すれば効果的かを話し合うところです。用意できました、はいどうぞだと誰も使いません。
「先生向けの説明会をやりましょう」「学生向けにガイダンスで案内しましょう」「その資料はどうしますか」「過去に作った資料がありますけど使いますか」など、そういう導入アナウンスに一番気を使いますね。

- いきなり「このサービスを導入します」となっても、どう使えばいいのか、どう成績の評価に関わってくるのか… 現場は混乱してしまいますね。

渡辺:「マニュアルを渡すので、これで使ってください」だと全然普及しなくて、結局すぐにサービスが終わりになってしまい、もったいないですね。先生向けの説明会も最低1回は必ずやりますし、できれば訪問して実施します。学生向けの説明会も依頼があればお手伝いしています。ぜひお声がけください(笑)

- お忙しい中、ありがとうございました!短い時間でしたけれど、充実したお話を聞けました。

渡辺:こちらこそ、ありがとうございました!

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